こんにちは。
認定眼鏡士の葉月です。
せっかくオシャレなメガネを選んだはずなのに、仕上がったメガネを掛けてみるとイメージが違う・・なんてことありますよね。
その理由はレンズが厚くて目が小さくなってしまっているんです。
度が強い人にはよくあることですが、そうなってしまう原理を知っていればこれからまた同じような後悔をしないで済むかもしれません。
できるだけ素敵な素顔のあなたを表現できるようなメガネ選びを覚えていきましょう!
目が小さくなる理由

ここではメガネを掛けたときに目が小さくなってしまう原理について解説していきます。
それさえ覚えておけば、これからずっと同じようなメガネを選ばなくても色々なデザインのメガネを楽しむことができるはずです。
まず大前提として、度が弱い人よりも強い人の方が光を曲げるレンズのパワーが強くなってしまうため目の輪郭がより変化して見えてしまいます。
その上で、できる限り目の大きさが変わらないようなメガネ選びについて提案していきます。
原理1|フレームが大きくレンズの歪みが影響している
近視も遠視もレンズの曲面カーブの強さによって、目が小さくなったり大きくなったりしています。
- 近視を矯正する凹レンズの場合は内面カーブ
- 遠視を矯正する凸レンズの場合は外面カーブ
レンズサイズが大きいと、使用する面積が増えてカーブがきつくなってしまいます。
そこに生じる歪みによって目の大きさが変わってしまうのです。

レンズサイズが小さいと、使用する面積が小さくなりカーブが緩やかになります。
すると歪みが小さくなり目の大きさが変わりにくくなります。
それだけでなく、レンズの厚みを薄くすることができて一石二鳥なんです!

ですのでレンズのサイズが小さいフレームを選ぶことが一番重要なポイントです。
ただし小さければ何でもいいわけではなく、自分に合ったメガネのサイズを選ぶ必要があります。
それについては後ほど「①小さくて丸いフレームを選ぶ」の項目でお話していきます。
原理2|レンズと目の距離が遠い
レンズを通して見るとき、レンズから遠ざかるほど物体の大きさが変化します。
※ここから先は近視の方の場合にフォーカスしてご説明していきます。
- 凹レンズ→離すと目が小さくなる

ですので目とレンズの距離が近くなるフレームを選ぶのが効果的です。
ではいままでの原理をもとにして、「目が小さくならないメガネの選び方」について具体的に解説していきます。
①小さくて丸いフレームを選ぶ

レンズの面積が大きくなるほど外面カーブや内面カーブが大きくなることで目の大きさに影響します。
ですのでできる限りレンズサイズが小さいフレームを選びます。
ですが単にレンズサイズが小さいだけでなく、メガネを掛ける人に合ったサイズ選びがとても重要になってきますので、順に解説していきます。
基本編|フレームサイズの見かた
まず先に、フレームサイズの見かたと基本的なフレームサイズの選び方についてご説明します。
あとで本題に入るから、基本を頭に入れといてね!
一般的にはフレームのテンプル(耳にかける棒状の部分)の内側にサイズ表記がされています。
そのサイズがそれぞれ表しているのは下記のとおりです。
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つぎに測定で両眼の瞳孔間距離(PD)を計測してもらいます。
このPDがサイズ選びの大事な基準になりますので覚えておいてください。
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瞳孔間距離(PD)は、店員さんに言えば簡単に計ってもらえるよ!
大きすぎるメガネの場合
まず、PD65mmの人がFPD70mmのメガネを掛けると、耳側が広く空いてしまいます。
すると耳側のレンズが厚くなってしまいます。

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小さすぎるメガネの場合
今度は、PD65mmの人がFPD60mmのメガネを掛けると、鼻側が広く空いてしまいます。
すると鼻側のレンズが厚くなってしまいます。

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ベストサイズのメガネの場合
最後に、PD65mmの人がFPD65mmのメガネを掛けると、耳側と鼻側の幅が均等になります。
ですので耳側も鼻側のどちらのレンズの厚みも均等になります。

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このように、出来るだけ自分の瞳孔間距離(PD)に近いフレームサイズ(FPD)を選ぶと、レンズの厚みを薄くすることができ、またアンバランスな歪みが発生しないため目の大きさが変化しても目立ちにくくしてくれます。
応用編|ジョン・レノンメガネを選べ!
いよいよ本題に入っていきます。
上で解説したサイズの選び方を応用して、極限まで薄くできるメガネの選び方をご紹介します。
それは極小ラウンド型メガネ(通称:ジョン・レノン)を選ぶんです。
このメガネのイイところはレンズが丸くてとても小さいところです。
薄いレンズの中心付近を使用するのでレンズの縁が薄く仕上がります。
また丸いことで上下左右のレンズの厚みと歪みの生じ方が均一になるため、目の大きさの変化を感じにくくしてくれます。

そしてレンズが小さくてもその分ブリッジ幅が広くつくられたデザインが多く、全体的なサイズは変わらないのにレンズが薄く仕上がるというメリットがあります。

ジョン・レノンメガネはあくまで極論ですが、この法則を利用してメガネを選ぶようにすれば、レンズの縁の厚みが薄く仕上がり歪みを抑えられるので目が小さくなりにくいメガネを作ることが出来ます。
- 先に瞳孔間距離(PD)を測ってもらう
- そのPDに近いFPD(フレームサイズ)のメガネを探す
- その中でブリッジ幅が広くレンズが小さいものを選ぶ
②目とレンズの距離が短いフレームを選ぶ

レンズと目の距離が離れるほど目が小さく見えてしまうので、その距離(頂間距離)が短いフレームを選んでください。
そうすることで目が小さくなるのを極力抑えることができます。
セルフレーム
セルフレームにはメタルフレームのような鼻パッドがなく、目とレンズの間の距離を短くすることが出来ます。
またフレームには5mmほどの厚みがあるため、レンズの厚みを隠して目立ちにくくしてくれます。
【デメリット】
- フレームに存在感があって目立つ
- 鼻幅サイズが合わないないとズレやすい
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③淡いカラーを染色する

こちらはレンズにほんのり淡いカラーを入れることで、目の輪郭をぼかして大きさの変化を目立ちにくくしてくれます。
またカラーが入っていることで太陽の光など眩しさを抑えて目の負担を和らげてくれる効果も期待できます。
【デメリット】
- 透明なレンズに比べて鮮明さが劣る
- 色によっては目元がやや暗く見える
カラーを染色する目的は、あくまでカモフラージュです。
カラー濃度は限りなく淡い10%程度の濃度と、目元が暗くなりにくいブルー系がおすすめです。
まとめ
ここではメガネを掛けたときに目が小さくなる原理と、目が小さくなりにくいメガネの選び方について解説してきました。
- レンズの中心から外側に厚みが増すほど歪みが生じる
レンズが小さいメガネほど歪みが生じにくい - 丸くて小さいメガネを選ぶ
- 目とレンズの距離が短いメガネを選ぶ
- 自分のPDに合ったサイズを選ぶ
- カラー染色は目の輪郭をぼかしてくれる
ここで紹介してきたジョン・レノンのようなメガネを必ずしも選ばないとイケないわけではありません。
自分のPD(瞳孔間距離)とFPD(フレームサイズ)のバランスを意識して選ぶだけでも、厚みを抑える事ができると思います。
自分が気に入ったメガネをかけていただくのが楽しいメガネライフにつながると思います。
ですが一番大事なのは、度が強いメガネ店の店員さんが自分のメガネを選ぶときは、今日お話したことをとことん追求してから選んでいると思います。
ですので目が小さくなるのを気にされる方は、店員さんに相談して一緒に選んでもらってください。
きっと親身になって探してくれるはずです♪