認定眼鏡士の葉月です。
新しい眼鏡が欲しくなったとき、何を基準にメガネ店を選びますか?
メガネ店も「低価格から高価格」「その日に持って帰れる」メガネ店まで色々なお店から選べるような時代がやってきました。
正直、価格や品揃えなど個人的な好みでお店を選んでもらえばいいと思っています。
ただ行きつけのお店でもなければ、ぜひチェックしてほしいポイントがあるんです!
メガネの品質」や「お店がお客様に向き合う姿勢」という内面が見えてきます。
それを知ることで、そのお店で扱っている「
長年メガネ店に勤務していた私が、メガネ店を選ぶときにぜひチェックしてほしいポイントとその理由をご紹介していきます!
店内美化が行き届いたお店

キレイで清々しい店内環境のなかで商品を選んでいただくことは、販売店に限らずとても大事なことです。
ましてやメガネは顔に掛けて試していただく商品です。
商品そのものがキレイなことはもちろん、商品陳列、棚、壁、床、店内の至るところまで掃除が行き届いているのが理想です。
その理由は2つ。
- 店内美化が行き届いているお店は「商品管理」まで行き届いている
- 店内美化が行き届いているお店は「お客様への配慮」ができる
ですが実際はと言うと、掃除ができていなくてホコリだらけの店舗がほとんどです。
これが5社を渡り歩いて何百という店舗を内側から見てきた私が、覆すことができなかったメガネ店のイメージです。
店舗運営の基本とも言うべき事が、ほぼ100%に近い確率でできていません。
この店内美化が出来ていないことがメガネ店を選ぶ基準としてなぜ重要なのか?その理由について解説していきます。

理由①|商品管理が行き届いている
商品であるメガネにまで管理が行き届いています。
店内の隅々まで綺麗に管理されているお店は、メガネはネジの緩みや型崩れがなく綺麗に陳列されています。
例えばメガネが店舗に入荷するときには、一日に50本から多いときで200本近く入荷します。
それを一本一本検品してから店頭に並べていきます。
メガネにキズが付いていたり、型崩れを起こしているなどの不良品が混ざっていることがあります。
実はその中には- フレームにキズ
- 素材が捻れるなどの型崩れ
- ネジ穴が大きくネジがゆるい
ひと目で分かるものもあれば、ネジ穴のように一見するだけでは分からない不良も少なくありません。
それがそのままお客様に渡ってしまうと、購入して間もないのにネジが緩んでテンプル(耳にかける棒状の部分)がパタンパタンと遊んでしまったり、ネジが抜けて鼻パッドが落ちたりします。
店内清掃を行う順番として、陳列されている棚のホコリを取り除いたあとはメガネの拭き上げを行います。
そしてメガネを拭きながら、接客に活かすためにそのメガネのアピールポイントなどを観察します。
そると同時にメガネに不良などの異変があった場合にはすぐに気づくことができます。
ですのでそういった不良を事前に見抜いて、お客様の手に渡る前に修理をしたり回収することができます。
商品不良の見落としが少ないお店と言えます。
言い換えると店内清掃が行き届いているお店は、
その反対に、店内美化が出来ておらずフレームに指紋などの汚れが目立つお店は、店内という大きな範囲にすら気づくことが出来ないのですから、お客様の手に渡るメガネにはとうてい気づくことすらできません。
理由②|お客様第一で考えられる
店内美化が行き届いているということは、お客様の立場に立って思いやりを持って取り組んでいる証拠です。
極論になってしまいますが、店内美化に取り組んでいないメガネ店は「ホコリだらけの店内でお客様に汚れたメガネを掛けさせても気にならないお店」ということです。
私がいままで携わってきた店舗指導のなかで、売上不振だけでなく更にクレームの多い店舗が数多くありました。
だいたいのお店の問題点は同じようなものです。
- 売上低迷
- クレームが多い
- 商品廃棄が多い(商品交換・度数変更)
そこで問題点の原因を探るために、店舗の責任者や店員から直接お店の問題点について話を聞かせてもらううのですが、そこで出てくるのは・・
- 入店客数が少ない
- 入店されても購入率が低い
- 理不尽なクレームが多い
どれも外的要因に対するナゲキばかりが出てくるのが当たりまえ。
もうそれはお店の現状を聞かされているだけで原因ですらありません。
もうお気づきの人もいるかもしれませんが、
①店内美化を怠る →②商品不良を見落とす →③商品不良によるクレーム →④商品交換による廃棄が発生 →⑤リピーターが減少 →⑥売上が低迷・・
このような負のループが発生してしまいます。
売上や販売することだけに気が行ってしまって、目の前のお客様への配慮が全くできていない』お店なんです。
ようは『
メガネ店というのは他の物販と違って、商品を販売するだけで完結するものではありません。
視力測定、メガネの加工、フィッティングを経て初めて完成される商品です。
メガネ店にとっては、気に入ったメガネを選んでもらってからが本仕事なんです!
お客様目線で考えることができないメガネ店では、メガネを加工する工程も流れ作業になってしまっていたり、小さな失敗を小手先の技術で隠して提供してしまうような過ちを犯します。
全ては『メガネを掛けるお客様を思い浮かべながら作業をすることができない』のが原因なんです。

まとめ

今日は”メガネ店を選ぶときにチェックしてほしいポイント”について解説してきました。
- 店内美化が行き届いているお店は、商品管理ができるお店
- 店内美化が行き届いているお店は、お客様への配慮ができるお店
今日はすこしマインド要素がつよいお話になってしまいました。
ですが職種に限らず清掃や整理整頓ができていないお店は、お客様への配慮ができず、また作業のミスも多いのが事実です。
掃除や整理整頓をして店内美化に努めることは、お客様を迎え入れるための基本的な業務の一つであり大切なマナーではないでしょうか。